手番ですよ。

2014年11月22日

第50回「『トランプゲーム大全』が凄い!」

トランプゲーム解説書の最高峰

みなさま、お久しぶりです!
長らく休載している間に、2014年も残り僅か。
休載している間にも、たくさんの話題があったのですが、久しぶりの記事で私が選んだのは、一冊の本。今回は、ブックレビューをお送りしたいと思います。

あと、一ヶ月もすれば、年末年始がやってくるわけですが、その年末年始に帰省を考えている人も多いことと思います。
そして、その場で「ゲーム」・・・この連載で主に取り上げているボードゲームに限らず、花札や麻雀、トランプを遊ぶ、なんていうことも多いのではないでしょうか。
特に、手に入れやすく、ひとつあればいろいろなゲームが遊べるトランプは、重宝されていることと思われます。

では、その「トランプ」、みなさんはいくつくらいの遊び方、ルールを知っているでしょうか?
大貧民に、ばば抜き、神経衰弱や七並べ。
ちょっと複雑なところでは、ナポレオンやコントラクトブリッジなど。
10個も知っていれば、「トランプに詳しい人」なんて言われるかもしれません。

しかし、「トランプ」の世界は実にディープ。
世界には、本当にさまざまな遊び方、ルールが存在しているのです。
その「トランプ」の遊び方をこれまでにないボリュームで紹介している本が登場します。
それが今回取り上げる「トランプゲーム大全」(赤桐裕二・著 / スモール出版)なのです。







まず、その見た目に驚かされます。
650ページ超、その厚みはなんと約4センチにも及ぶのです。
今まで、トランプの遊び方を紹介した本は数々あれど、ここまでのものはなかったのではないでしょうか。
まさに「大全」と言えるでしょう。

もちろん、内容も凄く、濃密なものになっています。
紹介されている遊び方の数は、55章に渡って約250種。
例えば、第44章「大貧民の系統のゲーム」では、「大貧民・大富豪」、「ドウディージュー」、「チューダーディー」、「ティエンレン」、「ジョンフェン」の5つが紹介されています。「ドゥーディージュー」と聞いて、その遊び方をすんなりと説明できる人が、一体、どれだけいるでしょうか。
莫大な賞金がかかったトーナメントも開催される「ホールデム」が有名な「ポーカー」も20種類を超えるものが紹介されています。
もちろん、そのほかにはじめてその名前を聞く人も多いであろう章が用意され、帯に書かれた各章の名前と、それぞれの章に含まれる遊び方の一覧を見るだけでも圧倒されます。

また、それぞれの遊び方の紹介も実に硬派。
挿絵の類は一切用意されておらず、文章と場合によっては表が用意されているのみなのです。
その内容が、どれだけ「濃い」ものなのか、読まずともパラパラとページをめくるだけでも実感できるでしょう。

だからといって、この本がいわゆる「マニア向け」のものかと言うと、決してそんなことはありません!
「トランプの遊び方」と題された第1章では、基本的な用語、遊び方が丁寧に書かれ、この第1章をベースに、各章を読めば、どれもスムーズに理解できるはずです。
それぞれの遊び方の冒頭には、「難易度」も添えられており、いきなり高難易度の複雑な遊び方に触れてしまうということもありません。
加えて、巻末には、「小さい子供用のゲーム」や「筆者のおすすめゲーム」もリストにまとめられ、まずはこれらを遊ぶだけでも、トランプの奥深さの一端に触れられるようになっているのです。

税抜3,800円という価格は、トランプの遊び方紹介本としては高いと感じる方もいるかもしれません。
しかし、トランプ、それ自体は100円から1,000円ほどで簡単に買うことができるのです。そのトランプを遊び尽くせるのだから、むしろ安いくらいではないでしょうか。
帯に書かれた「日本における究極のトランプゲーム本」。
その言葉に偽りなし!の一冊と言えるでしょう。

年末年始に向けて、少し変わった遊び方を、この本でおぼえてみてはいかがでしょうか?




TendaysGames



posted by タナカマコト at 13:29| Comment(0) | 第26回〜第50回
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